不器用な君等の唄へ
本日2度目の言葉に、眉を顰めた。
「すいません…。」
そういえば、私はこの先輩に春、喧嘩を売って出たんだった。
「参加しに来たんじゃなくて見学しにきてるの。」
…サボる気満々だ、このお方。
とかなんとか思っているうちに。
「音宮ってさぁ、マジで雪比良と付き合ってんの?」
ナンパされてる!!
それは3年生のようで、ヤギさんよりもチャラチャラした感じのオトコ。
ジャージに『秋吉(アキヨシ)』と書いてある。
あたしはそれを横目で見守った。
「…え、なに。シカト?」
音宮先輩はオトコを視界にも入れない。