不器用な君等の唄へ
それは入れないんじゃなくて、入らない。
「…誰?」
威圧的な声の主。
「知らない。」
小首を傾げる音宮先輩。
雪比良先輩は音宮先輩の隣の椅子からスポーツドリンクを出す。
秋吉というオトコは、それでもへこたれず…突っ立っていた。
「こんな無愛想なオトコ絶対飽きるって。俺と付き合ってみない?友達からでも…。」
「失礼存じ上げますが。」
女みたいな台詞を吐いたオトコを丁寧すぎて怖いくらいの言葉が制する。
そこで初めて音宮先輩はオトコを視界に入れて、無関心な目で言った。