不器用な君等の唄へ
1学年ごとに3人。
高橋はその中でも一番速くて、アンカー。
その前が矢祇さん。
「ヒロナさんだ。」
フラオブのメンバーは、意外に運動神経が良い人ばかりだ。
…あ、轟さんは朝から魂が抜けたような顔をしていたけど。
「矢祇となんて、張り合いが無さ過ぎる!」
佐々木さんが叫ぶのを聞いた。
「ちょっとちょっと、高橋ー。音宮センパイ呼んで来てよ。」
「はい?」
「さっきから小型犬がキャンキャン吠えてるって。」
…矢祇さん。
火に油というか、なんというか。
更に佐々木さんが怒っている。