不器用な君等の唄へ

『またしても』ってことは、前回もシカトされたのか…。

1回で止めときゃ良いのに。
筋金入りの阿呆だ。

「おーとみや?」

「あの、透子ちゃん。具合悪いんで退いてもらえないかな?」

驚くことに野田ちゃんが口を出す。

流石に野田ちゃんも鬱陶しいと感じたか。

「え、なに。具合悪いの?俺が運んであげよっか。」

「…消えろって言ったんだけど。」

「で?」

完全に挑発してる。

「この世から消えろ。」

頭上から直射日光が当たっていて、立っているのが辛い。

こっちまで気分が悪くなりそう。



< 49 / 150 >

この作品をシェア

pagetop