不器用な君等の唄へ
少しの興味とあんまり近づきたくない気持ちで行くと、
「…ラブシーン?」
兄貴が先輩に馬乗りになっていた。
「違ぇよ、この馬鹿!」
俺でもあまり遣わないような乱暴な口調で返ってくる。
「お前が爆睡してるからだ。」
兄貴の言い分。
「す…睡眠は人間の三大欲なのに!」
「青、こいつに手貸したら轟にお前の無いこと有ること全部話すからな。」
「なんだと!?」
あらぬことか、喧嘩に巻き込まれる始末。
すいません、先輩。
俺は逃げます!
「青、あたしを見捨てて逃げたら轟にあんたの無いこと有ること全部話すから。」