不器用な君等の唄へ
まるで貯めていたものを吐き出すように。
「元々、高校卒業までって約束だったの。卒業したら都会の大学入って、親の会社継いで金持ちの男と籍をいれる。」
あたしには考えられないような未来図。
そんな先まで描いたことがない。
「…でも、フラオブは?遊びのつもりで入ったんですか?」
一応あたしだってフラオブファン。
表には出ないけど、ヒロナさんは作曲もしてるしライブの音響もやっている。
「初めはそうだったんだよね。透子と栄と矢祇と…で楽しく演奏してた。でも、段々のめり込みすぎて。」