不器用な君等の唄へ
なんだか体育と同じような理由。
それに脱力してしまって私は、ため息を吐く。
そして音宮先輩の鞄の隣に同じように段差に腰掛けた。
「…卒業したくないな。」
その言葉が、まさか先輩から出てくるとは考えもしなかった。
「え?」
「初めの1年の時はもう留年寸前。2年になってフラオブにあんたが入って…。」
やっぱり留年寸前だったんだ。
なんて言ったら睨まれそう。
「最初の時は、轟はウザイお人好し、高橋は無関心。馬鹿ばっかする奴もチャラけて遊ぶのも、想いが通じないのもいて。破滅的だなって思ってた。」
先輩…。