いのちの歌。
生命の巫女と死神


私は歌い続ける

生命の巫女。

歌い続けるだけに

生まれた

………ただの巫女。

この白い空間に、私の歌声が響く。

聞いてくれる人はいないのに

私はただ歌い続ける。

なんだか外が騒がしい。

わからない。

外に出たことないから。

『ガチャ』

ドアが開く音。

私は振り向く。

そこには黒い服を身に纏った

はじめて見る人がいた。

「あなたは………誰?」

「お前が生命の巫女…」

質問に答えない。

そのまま

その人は私の頬に触る。

「やめてください。」

その人は見たことない表情をする。

「貴様、俺が怖くないのか?」

「どなたですか?」

「……死神。」

死神……

「そうですか。」

「お前は、反応がないな……」

反応……

はんのう……?

「どう反応すれば良いのですか?」

反応……
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