◆ 少年よ、大志を抱け!
転校から一週間、
もちろんかもしれないが
友達はいない。
関わってくる人間も、いない。
ただ一人、アイツを除いては。
「…あのさぁ、さっきから何?なんかついてる?」
隣の席の小林。
もう敬語も抜けきったおれは
不満げに言ってやった。
が、答えは多分。
「別にー」
……やっぱり。
転校初日からこんな調子で、
ずっと痛いくらいに見てくる。
授業中でも休み時間でも関係ない。
そんな見られたら、やりにくい、んですけど、小林さん。