◆ 少年よ、大志を抱け!
しかしハルは
言い争いをものともせずに
けろっとして言う。
「そんな何人もで運ぶの大変だろ。おれも行くから、任せて」
後半に至っては、ちょっと周りに花が咲いちゃいそうな笑顔なんか振り撒いて。
それには取り巻き達も何も言えず、
黙ってハルについていく。
「待ってハルくんっ私も行く!」
「私も!」
クラス女子はハルが心配なのか、
取り巻き達の後ろを追いかけていった。
もちろん私もだ。
暇だし、…暇だし。
こうして
ハル、取り巻き、クラス女子の長列は
生徒たちの好奇の視線の的となった。