Wissenschaft vs. die Magie
もう迷いはなかった。

憤りから衝動的に…と言われれば否定はしない。

しかし、ルドルフの目を覚まさせたいと思った。

この『死にたがり』の男の頬を、一発張ってやりたいと思った。

きつい一撃をお見舞いしてやりたいと思った。

だから…私は、M-388のトリガーを引く!

発射される核弾頭。

距離はほんの数百メートル。

ここで核弾頭が爆発すれば、確実に私も巻き込まれる距離だ。

そんな至近距離でも迷わず発射した。

真っ直ぐに、尾を引いて飛んでいく核弾頭。

目の前には、今にも魔法を発動しようとしているルドルフの姿。

「……」

彼はニィッ…と笑みを浮かべる。

それは何を意味する笑みなのか。

ともかく、核弾頭がルドルフに直撃する寸前。

「おぁああぁあぁぁっ!」

彼もまた、『終末の光』をその手から解き放った!

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