Wissenschaft vs. die Magie
ここに来てから、私の才能は一気に開花したように思う。

豊富な資金とスタッフと機材を存分に使い、私は6年の間に二つの研究成果を挙げた。

個人装備としての全方位型防御障壁と飛行ユニット。

極限まで小型化した反重力発生器を利用したもので、将来的には世界各国の救助隊などで実用化される予定だ。

「まさか空を飛ぶのに重力を利用しようと考えるとはね…君の奇想天外な発想には仰天したものだよ…」

所長は目を細める。

「これも若者ならではの柔軟な脳から生まれるものかね」

「あら、若い老いているは関係ないと思いますよ?年配の人だって、いつまでも子供のような夢のある発想から、驚くような発明をする事は可能だと思います」

マグカップをデスクに置き、私は微笑んだ。

「この世界は、夢見る者が勝利するんですもの」

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