短‐雨が嫌いな理由





―また、トリップしてたのか……。


あいつと別れてからはいつもこうだ。
雨を眺めれば、あいつとの思い出が際限なく溢れてくる。


あれからもう、一年だぞ。

俺はいつまで、縛られたままでいるんだよ?




でも、忘れたくない。
あいつのことは、顔も声も髪の毛からつまさきまで、忘れたくない。





だから。

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