蒼く純粋な蛍

つかつかと歩きだしたそのとき、

「待って!!!」
響きわたるあの声。

「なんですか…?」

…しつこいんだけど
あたしは少しいらいらしながら、
ぶっきらぼうに答えた。

「おわびといっちゃ何だけど、なんか御馳走させてよ
悪いの明らか俺やし…」

聞き慣れない大阪弁で、一方的に話す男。

「あの、あたしも暇じゃないんで…
気持ちは嬉しいですけど」

面倒になったあたしは、
適当に言葉を並べた。
こうゆうの、本当に苦手なんだ…


< 11 / 29 >

この作品をシェア

pagetop