蒼く純粋な蛍

いつもの公園のベンチに腰をおろす。
…いいや、学校なんて。

ここでのんびり過ごしていた方がよっぽど気持ちがいい。
あんな狭い教室の中で
くだらない授業を聞いているより、
数百倍マシだ。

あんな狭い空間が
「社会」
だなんておかしいから。

あたしはそんな狭い世界に捕らわれたくないんだ。

蒼い風邪が吹いて、
小鳥達がいっせいに羽ばたき出す。

…ちょっと寒いかも。

家に帰ろうかな。
どうせ家には誰も居ないことだし、
ゆっくり休もう。

あたしはベンチを下り、
どこまでも広がる空を眺めがら、
公園を後にした。 
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