隠す人
6.隠す人
6.隠す人
「二宮!・・・おい、二宮!」
佐伯課長に何度も体を揺すられて、二宮はようやく気を取り戻した。
体を起そうとするが、体を走る激痛に思わず声を上げる。
肋骨にひびが入っているかもしれない。
「大丈夫か?」
「・・・大丈夫です」
痛みに顔をしかめながら、二宮は声を振り絞る。
佐伯課長に手を借りてようやく身を起すと、二宮は床に座ったまま書架にもたれて荒い息をついた。
「今、救急車呼ぶから」
携帯電話を取り出す佐伯。
「いえ!呼ばなくて結構です」
「お前な!そんなこと言ったって・・・」
佐伯課長は反撃するも、二宮の言葉に意外と力が入っていたので、少し安心したようだった。
電話をしまうと、床に落ちていたメガネを拾い、二宮に渡した。
何かの感情を込めた目で、二宮を眺める。
「二宮。・・・頼むから、命を大切にしろよ」
「二宮!・・・おい、二宮!」
佐伯課長に何度も体を揺すられて、二宮はようやく気を取り戻した。
体を起そうとするが、体を走る激痛に思わず声を上げる。
肋骨にひびが入っているかもしれない。
「大丈夫か?」
「・・・大丈夫です」
痛みに顔をしかめながら、二宮は声を振り絞る。
佐伯課長に手を借りてようやく身を起すと、二宮は床に座ったまま書架にもたれて荒い息をついた。
「今、救急車呼ぶから」
携帯電話を取り出す佐伯。
「いえ!呼ばなくて結構です」
「お前な!そんなこと言ったって・・・」
佐伯課長は反撃するも、二宮の言葉に意外と力が入っていたので、少し安心したようだった。
電話をしまうと、床に落ちていたメガネを拾い、二宮に渡した。
何かの感情を込めた目で、二宮を眺める。
「二宮。・・・頼むから、命を大切にしろよ」