Sugar doll
Two

気持ちの変化

北風が秋の訪れを告げる夕方


私はバイト先の
ドラッグストアの店頭で

ポケットティッシュを配っていた


「セール開催中でーす。」


「宜しくお願いします。」



足早に行き交う人たちに
ティッシュを差し出す


受け取ってくれるのは
極わずか…



はぁ―
上がりまで後30分


寒いなぁ…


ダラダラとティッシュを補充していると


「しっかり働けよ。」

聞き覚えのある
低い声が降ってくる


見上げた先には
すっかり顔馴染みになった長身のイケメン


センターで別れた長い前髪は顎まで伸びる黒髪

耳の下辺りで揃えられた長髪は緩やかにウエーブしてる


しっかりとした瞳に整った顔


形のいい唇が
意地悪く微笑んでいる




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