Sugar doll
「っつ…!?」

手が震えて
瞳には涙が溜まる


「何を見て勘違いしたのかは
知らねーけど…。

俺は彼女なんていない。」



「…え?!」

竹内さんを見上げると
微かにその顔は
赤かった


「ったく…。

女にこんなことしたの初めてだわ。」


竹内さんがゆっくり
私を抱きよせる


私は
ケーキの入った箱を
抱えたまま

ずッポリ
彼の胸に収まった


そして
降ってきたのは

どんなお菓子よりも

甘い言葉
< 180 / 284 >

この作品をシェア

pagetop