Sugar doll
「あ、そうだ。
姫川さんにコレあげるよ。」


突然、席をはずした松田さん


戻ってきた手には二枚のチケットが握られていた


「女の子が落ち込んだ時には甘いものって聞いたんだ。」


渡されたチケットは

「デザートセット無料サービス券…?」


チケットと松田さんを交互に見る



「そこのカフェで友達がパティシエやってるんだよね。

口も態度も悪いけど、パティシエの腕は確かだから…
お友達さそって行ってみて?」

松田さんの
優しくて
でも
男らしい笑顔は

私の胸を締め付けた
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