Sugar doll
「お、モジャ毛。」

段ボールを片づけていると
後ろから
嫌な低い声


「出た…ロン毛。」

振り返ることも
作業を止めることも無く
私は言う


「俺ロン毛じゃねーし。」

「ロン毛じゃん。
肩近くまで髪あるし…
前髪もセンター分けで長いし。」



「これは松田に任せてるから
俺の意思じゃねーの。」


「え??」

「あ゛?」


ロン毛の口から出た
松田さんの名前に思わず反応しちゃった

ヤバいヤバい

「な、なんでもない。

それより
明後日の文化祭のケーキ
大丈夫なの?」


「問題なし。
仕事は手抜きしない主義。」

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