Sugar doll
「いや、大丈夫。
約束だしね。

…今日はまた
一段と気合入ってるな。」


「はい。文化祭ですから。
あ、
杏も可愛いでしょ?
蛇女です。」


そう言って
自慢げに私を披露する真琴


やめてよー

真琴と並んだら
勝ち目ないよーー



そんな私の姿を
上から下まで
じっ…とロン毛は見つめる


そのまっすぐな視線が
なんだか
熱くて…

鼓動が速くなる


クスッ
「…いいんじゃない?」


ときめく胸に
突き刺さったのは


鼻で笑った
馬鹿にしたような笑顔だった

ムカつく!!!

一気にときめきが
憎悪に変わる

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