紙ヒコーキの恋〜短篇〜
愛されすぎて
あの事件から一週間経っただろうか…。もう忘れてしまいたい記憶だけどなかなか忘れることができない。だけど、その時、身に染みた思いは何年経っても忘れないはず。それに、その時の重くて大きな石はもう、持ちたくないって思った。そしてもう二度と嫉妬したくないとも感じた。あの事件がなければ私の心は晴れずに曇ったまま、それか、雨がふったまま終わってたかもしれない。今になって良かったなぁって思った。“お互いの気持ちを全部言って心をすっきりさせていこうね”って約束したからもう二度と妬くことはないだろう…                                    ただ私はひとつ、不満があった…―。誰にも言えないような不満…―
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