猫男
兵士は新人兵士の方を見ていた。まだ新人兵士は男を殴っている。

もう一発殴るかと思えば別通路側の方を見ていた。さっきとは違い口をパクパクしながら目を見開くようにその方向を見ていた。


「おい!どうしたんだ!」

「ね…ねこ…」
それを聞くと兵士はぶはっと笑った。

「おまえ、ねこ嫌いなのかよ!情けねぇええ」


「ちがっ…ぁっ、ぁっ、ぁっ」

来るなぁあああ

新人兵士は叫んだが、黒い服装を着た黒いウエスタン帽を被った華奢な人間が彼を取り押さえた。

兵士はすぐさま駆け寄る。
「貴様、何者だ!」
(よし、これで俺も英雄だ!)

ドスッという音がした後新人兵士はもがきもせず力を抜いた。影はしゃがみ新人兵士を寝かせた。そして帽子で顔を隠しながら兵士の方に歩いた。

「その兵士に何をした!」
「安心しろ。気絶してるだけだ。」影は白い手袋を身につけた手を帽子のつばの方に持っていき少しずらした。

「なんだかわからんが、この倉庫に穴を掘ったのはお前の仕業だな!」


影はゆっくり音もたてず

軽い足を運ばせる


「名乗れ!うわっ!顔が」


ドスッ

「…っすうへへへ」

パタリ


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