猫男

男は穴から出て行き服から土をを払うとカーペットをもとに戻した。


「さてこの鍵は…っと」

彼は右手に持った鍵のふだを見て確認する。


「は…？『秘密の部屋』？まぁ、いいや。分からないのはいつものことだ。」
と言い、左手で胸ポケットのボタンを外し、右手に持っていた鍵を胸ポケットにいれた。
彼は今まで行ったことのない部屋を思い出す。彼の癖なんだろう、白い手袋を身に着けた右手を眉間にあて考える。左手を右手の肘に添えると彼は目を閉じた。


(ここの城はどこもかしこも同じだ…働いている人達なんで間違わないのか不思議だ…ぞ)


さらに彼は苛立ってきたのか、足をたんたん叩く。用心深くないな。


彼はひらめいたように眉間から手を離した。

(そういえば他のドアと違って、デカイ扉があった。きっとそこかもしれないな)


すぐさま彼はその扉にたどり着いた。が、鍵穴が見当たらない。

(なるほど…別に重要では無さそうだな。しかし確かめないとのも帰って後悔しそうだ)



ガチャ


彼は恐る恐る開ける。


そこに待ち受けていたのは、着替えをしている女性が5人だった。まだ下着姿の女性がドアのほうを振り替える。
(まずい…)