お前のためなら死んでやる3
「俺、ずっとあの事故から逃げてた。ちゃんとお前らが理解してくれてるのに…俺は自分ばっかせめて、お前らに助けを求める事もしなかった。」
レイは苦しみがみちた顔を下にむけながら俺らに言った。
「お前たちも知ってると思うけど、俺の親はまだ俺を軽蔑している。ずっと、まともな会話もしていない。」
苦しくて苦しくて頭がおかしくなりそうだった。レイはそう言って目尻に涙をためた。
「でも、あるときまるで女神のような子に出会った。名前は覚えていないけど、その子に言われたんだ。」
俺とシュンはそれかあの“優音”って少女だろうと直感した。
「側にいるからね。って
俺思ったんだ。泣いて逃げて苦しんで…そんな悪循環の中で生きてたんだ。その子が輝いて見えた。強いなぁって。」
レイの目は希望に満ちていた。
「俺も強くなりたい。リョウとシュンの側にいたい。お前らのために笑って生きていたいって、そう思うと目の前が明るくなるようで。俺は生きる術を見つけた。」