お前のためなら死んでやる3
XXX
使われなくなった廃棄工場。
改造されたバイクの群体。
二階へと続く、錆びれた階段。
ここへは、二度目の訪問だ。
ただ違っていたのは、桜咲のかわりに仲間がいたこと。
そして、あたしの隣りには彼氏がいる。
「ハル…」
「優音…」
目を合わせれば少しの不安をお互いにわかちあった。
「二階いこうか。」
涼宮に続いてあたしたちは、桜咲と過ごした部屋に入った。
机の上には、煙草の吸い殻。
空き缶はあまりなかった。
以前よりも生活感を感じさせないのは、ベットが綺麗なままだったから。
ほんとに桜咲がいなくなったのか。
煙草の隣りに置かれたおにぎりはとっくに2週間前に賞味期限が切れている。