お前のためなら死んでやる3


「お前がいなくなって約10日、見つかってから2週間。零は姿を消した。」

まるでその言葉は、あたしを見つけた後に桜咲が消えたと言っているよう。


「おい、優音のせいみたいに言うなよ!」


「悪い、そういう意味じゃない。ただ…もう2週間も零に会ってないんだ。」


どうして彼はこんなにも涼宮達を悲しませるほどの友情を持てたのだろう。


「ハル、落ち着いて。話を聞こうよ。」


あたしたちは、隣りの部屋に続くドアを開けてソファが並べれた部屋に足を入れた。


黒に統一されたソファ。

その中で一際目立つ、白色の2人乗りソファ。


ここはいわゆる、会議でも行う場所なのかな?

喧嘩をするのは、仲間同士でもなく、味方でもない。

< 3 / 36 >

この作品をシェア

pagetop