お前のためなら死んでやる3


「優音っ!」


「ハル、待ってて。あなたのお兄さんはあたしが責任をもって連れて帰るから。」


「…………」

ハルは返事をしなかった。


「五十嵐、ありがとう。レイを頼んだ。」


「ん。」


「みんな、ありがとう。」

あたしは笑顔をむけた。

ただ一人下を向くハルを残してあたしは目の前のモノクロの部屋を後にした。

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