君の笑顔が




我慢なんかすんな――…。

俺を頼って―――…。

ゆき―――…。


何度も思った。


「なんかあったん?」

聞いても、ゆきは首を横に振るばかり。

俺はゆきに

なにもしてやれん――…。

すげーもどかしい気持ちになった。

「なんかあったんなら

俺いつでも聞くけん

いつでも俺を頼ってな…。」

それが、今の俺が、

ゆきにしてやれることだと思った。


そしたらゆきは

大きな瞳から、ボロボロと涙を流した。


きっと、ゆきは過去に何かあった。

それを今も抱えて生きとる…。

気になるけど、それを無理矢理聞くのは

絶対にしちゃダメだ。

だから、ゆきが自分から

話してくれるのを、待つことにした。

ぢゃけぇ、いつも淋しそうなんぢゃな…。




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