君の笑顔が
悠人のお母さんは
ゆきの涙に気づくと
慌てて駆け寄ってきた。
「あらあらどーしたん?」
心配そうにゆきの顔を覗いてくる。
「…っふ…」
そしたらまた涙が溢れだした。
「…悠人の、お友達?」
「…っ」
ゆきは黙って頷いた。
「名前は?」
「…春野 ゆ…きです…っ」
悠人のお母さんは優しく微笑むと
悠人の隣の椅子に座った。
そして、優しく悠人を見つめて言った。
「…さっき先生と話したけど
命に別状ないみたいじゃけん
安心して…。」
その言葉を聞いて
ゆきはホッと安心した。
そのせいか、涙がどんどん溢れ出した。
「…ひっ…っく…こわかっ…た…」
泣きじゃくるゆきを
悠人のお母さんは抱きしめてくれた。