君の笑顔が
ゆきが小さく頷く。
俺はゆきの隣を歩いた。
なにか話すわけでもなく
2人とも黙ったまま。
ゆきは俯いたまま。
ゆきが白とピンクのボーダーの
マフラーに顔をうずめた。
ゆきが泣く気がしたから
ゆきの手を握った。
ゆきは一瞬驚いた顔をして、また俯いた。
「…怖い」
小さく震えるゆきの手
「…なにが?」
「悠斗がこのまま目を覚まさんかも
って思ったら…怖い。」
「なんでそぉ思うん?」
「わかんない。
でもお父さんはそのまま
目覚まさんかった」
死んだってことか…?