君の笑顔が





彰は立ち上がり、ゆきに
近づいてきた。

少しこわい。
彰がこわい。


ゆきはぎゅっと目をつむった。



ふわっと香水の香りがしたと思った。
気づけばぎゅっと彰に抱きしめられてた。
「…あきら」

「お願い、話してゆき。
俺はゆきのこともっと知りたいんだ。
ぢゃないと、ゆきのこと
守ってやれないぢゃん。ゆき…
お願い…。」


そう言って彰はゆきの頭をなでた。


あったかい。
久しぶりに感じたぬくもりに
涙が止まらなかった。




< 94 / 174 >

この作品をシェア

pagetop