立入禁止!-殺人術専攻コース-
第一章 出現!歪んだ姫君
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ゴロゴロゴロ。
お気に入りの、黄緑に大きな水色の水玉模様が入ったキャリーバッグが、コンクリートの上を不安定な様子で転がる。
『なんだ、この辺りはずいぶん田舎だなぁ』
パパが、スーツのポケットに両手を突っ込んで、眉を歪めた。
この人の中では、人通りが少ない所はすべて《田舎》だ。
もちろん、私もそう思っている。
『本当にこんな所でいいのか?由美』
パパは、その馬鹿でかい体を私に向けた。
私は、ニッコリ笑う。
『静かでいい所だわ』
空は、怖いくらいに青かった。
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