距離
涙があふれた。

「さすがに結婚しようってまだ今の俺には言えないけど、将来はそのつもりだから。」
「うん。」
頷くしかできない。
「ホントは誕生日の日にかっこよく俺から告白するつもりだったけど、みずきの事勘違いしてそうだったから。」
「うん。
でも、だって…」
「噂だろ?
あれはホントにただの噂。みずきは俺のツレと付き合ってるし。」
「じゃあ、デートは?」
「ゆいか、マジにぶいなぁ!
俺がソレ1人で買いに行けると思うか?」
あたしに渡した指輪を差しながら言った。
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