入れ替わっちゃった恋
「ハッハッハ……よかった、なんとか校舎出れて」
目の前で、俺がしゃべっている。
「だな」
俺は、俺じゃない。
見城美波という女になっちまったらしい。
「で、どうしよう……、なんでこうなっちゃったの?」
「だから、しらねーよ」
さっきから、こいつは俺に質問ばかりしてくる。
「とにかく、これからどうしよう……、おうちに帰れないよ。っふ、ふぇーん」
「泣くなよ……」
だから、女ってめんどくさい。
泣けば解決するとか思ってるから。
こっちだって、泣けるもんなら泣きてーよ。
「でも、もう8時だから帰るぞ」
「何、私があなたの家に帰るの?」
「当たり前だろ、とりあえず番号」
「う、うん」
赤外線でアドレスを送りあったけど……