入れ替わっちゃった恋

他の人から見れば、かわいい顔らしいのだがどうも自分は、納得いかない。

不細工な顔ではないとは、思う。

けど、そんなに好かれるような顔をしているわけではないと思う。

「でもさ、前島もやるよね。隼人くんが、居るのに美波に告白するなんて」

実夏は、前島を見ながらぼやいた。

「隼人くんが美波にゾッコンっていうのも知ってるのにね」

華は、隼人を見ながらぼやいた。

「「なんで、考えなかったのかね―」」

二人は、ハモっって大きなため息をついた。

「いいじゃん、二人のことじゃないんだからさ♪別に、襲われたわけじゃないんだからさ?」

私は、テンションが下がっている二人を元気にさせようとしたのだが……

「だって、美波がかわいそすぎるんだもん!!」

「あんな前島に告白されて、学校中の噂になって隼人くんと別れたりなんかしたら…」

「「うちら、嫌だもん!!」」

「ははは…、ありがとう」

再び苦笑いをしてしまった。

悩み事が1つ見つかってしまった。

それは、前島の存在だったらしい。

けれど、前島の存在よりも

もっともっと

大きな悩みが発生するなんて、

この時の私は、何も考えていなかった。

ただ、今が楽しければよかった。

未来なんて、特に考えてもいなかった。

< 2 / 14 >

この作品をシェア

pagetop