入れ替わっちゃった恋
「美波さ、日曜日部活休み?」
隼人と誰もいない教室で、二人で話していると隼人からデートの誘いがきた。
「休みだよ。何、デート?」
「うん、水族館行かない?」
「行きたい♪水族館、凄い好きなんだよね」
「あ~そういや、言ってたな」
隼人は、懐かしそうな顔をしながら言ってきた。
ふと隼人の顔を見る。
肌がきれいに焼けていて、ぱっちりな目をしてさわやかな顔立ち。
そしてえ、ワイシャツから見える程よく筋肉がついた細い腕。
こんな完璧な隼人が、どうして私なんか選んだのだろう。
「おーい、美波さーん」
「わ、あっ…ごめん」
なんだか、急に恥ずかしくなって下を向いてしまった。
「美波、俺の顔に見とれてたでしょ?」
「べ、別にそんなんじゃないもん」
「本当に?」
「本当だよ!!……んっ」
私が、顔をあげた瞬間隼人に不意打ちされてしまった。
「どう?これで、いい?」
「うー……」
みんなから、隼人は私にゾッコンと言われている。
けれど、私の前だとデレデレっていうよりはS要素がさく裂してくる。
でも、そんな隼人を私だけしか見れないっていうのも少し嬉しくなる。
私って、ツンデレなのかな?
みんなの前では、平気な顔してるけど本当は、隼人よりも私の方がゾッコンなのかもしれない。