絶賛彼氏募集中


「あ、王子いたぁっ!!」

「げ…」

「きゃーっ王子よーっ!!」

「やーめーろーーーーーーーーーーーー;;」

「まってぇーーーーーーーーーーーーっ」

「小林っ!!」

「真くんっ!!」

「こいっ!!」

「え、ちょっと!!」

「王子ーーーーーーっ!!」





突然現れて
あたしの手を引き
走る彼。

その背中は、
"男"だった。







「王子がいないっ!!」

「どこいったのー?」

「なんか、去年より逃げるの早くない?」

「そういえばさっき、男子に手を引かれてた気が…」

「え、彼氏かなぁ…」

「そりゃあ、彼氏くらいいてもおかしくなくない?」

「そうだよねー」

「男子には王子って呼ばれてるけど、実際、かなりモテてるし」

「うんうん。わらうと真剣かわいいもんねー」

「なんか、悔しいなぁー、それが彼氏だったら」

「うちらのスター、持ってかれちゃった気がしてねー」

「でも、王子も女だからさー、しょうがないって気もしない?」

「だよねー、"彼氏作んないで"って思うけど、うちらに恋愛すんなって言ってるようなもんだし?」

「うん。それに、王子優しいからさー」

「告られたら、おーけーしちゃいそうだよねー」

「やっぱぁ?でも、そんなかんたんに、しないと思うなー」

「そんな感じも、」

「「「「かっこいいいいいいいいいいいい!!」」」」


「あたし、王子とつきあってみたいなー」

「あんたしょうき?!」

「結構正気」






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