あの虹をくぐれたら
無我夢中で自転車をこいだ




足が疲れるなんて思いもしなかった





ただ走り続けた。





そしてついたのはあの場所




僕は岩場を慣れた足取りで進んで行き、思い出の場に行き着いた。




息は荒れ、汗は滝のように岩へと滴っては染み込んでいく。





僕は虹を見た




あの時の虹を




印象が強かったのか鮮明に目前に喚起される。




虹だ…




雲一つない空に虹が映し出されている。




きっと彼女は虹の向こうにいるのだろう。










あの虹をくぐれたら…
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