君の隣の特権
「うっぅ…あき〜ぃ」
「は、え?
ちょ、なんで泣くの?
まじ待って!」
秋は動揺してて
やたらと焦ってる
やっと見えた秋の顔は
やっぱり赤い
「秋大好き〜ぃ」
そう言ったら
秋はぎゅっと抱き締めてくれた
「ほんとに…?」
秋の不安そうな声が聞こえて
こくんと頷きながら
秋の背中に腕をまわした
「秋がずっと一生
大好きで…
別れてなんかあげないもん」
私が力強く言うと
ふっと笑った気配がした
「さっき別れたいって
言おうとしたじゃん」
「違うもん!
別れたくないて言おうとしたら
秋が途中でキスし…」
てきたから
その言葉も
飲み込まれた
秋の唇で。
「ふが、もがっ」
「…キスしてる最中に喋んないで」
少し離した唇から
秋が囁く
私の頬は真っ赤だ
でも秋の気持ちに答えたくて
頑張って舌を合わせる
「ん…甘い」
そう言って
秋は唇を離した
「あんま可愛いこと言わないで?
あとその目で見んな?
じゃないと…
どうなってもしらないからね?」
そう言って
秋は意地悪に笑った
私の顔は一気に
真っ赤で
恥ずかしくてまた涙目になる
「だー!
だから
その目で見んなって!」
そう言って秋は
私を方向転換させて
後ろから抱き締めてくれた
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