君の隣の特権





「ねぇ…

秋…無理してる?」




クールで無口で

口下手なはずなのに。





「うん」




そう言いながら

私の肩に額を預けた





「久しぶりに

こんなに喋った…」




そう言いながら

ため息をついた





息が首を掠めて

くすぐったい





「ちょ、あき!」


「ん〜?」


「首くすぐったい〜」




秋がにやっと

笑った気配がした





「俺さ?頑張って

いっぱい喋ったから…」



「うん?」





「今まで我慢してた分

頂戴?」





そう言って

首に吸い付いた




「きゃっ?!」




「首弱いってことも

わかったし」




私の首もとにキスして

次は…



「んやっ?」


耳に息を吹きかけた



「耳も弱いんだ〜?」






私が涙目で睨むと

秋は満足そうに笑った





「いっぱい望のこと

わかったから

頑張って良かったかもね?」





そう言いながら

頭を撫でた




私の顔はぼんっと

赤くなった











.
< 14 / 43 >

この作品をシェア

pagetop