境界牲人格障害〜BPD〜

無事に母親のお墓参りを済まし、一泊し、病院に帰った。

戻り際、彼が心配そうに、
「あまり興奮するなよ?」


と言っていた。


そう、何で別れた旦那が私の外泊を知っていたか、病院側に聞くつもりで居たからだ。


閉鎖病棟内には、デカデカと、個人情報保護法について書かれていた。


私も、ある資格を持っている。


その資格も、個人情報保護法の大切さが分かる資格だ。

私は勢い良く病棟に戻り、叫んだ。


「何が個人情報保護法だよ?

勝手に患者の情報を他人に漏らしておいて、個人情報保護法も無いだろ!?」


慌てて、婦長が飛んで来た。

「佐藤さん!落ち着いて!
一体、どうしたの?」


私は運動会当日の話しをした。

すぐに、病棟担当の若い男性ワーカーが呼ばれた。


「すみませんでした。

元旦那さんからの問い合わせがあり、つい…」

こいつ!!


「ついだぁ!?ついなら、他人に何話しても良いのか?
こんなペラ男の居る病院には、もう居たくないんだよ!!」


「本当にすみませんでした!」


「口で謝るのは簡単なんだよ!?

態度で示してみろよ!?」

この、一部始終を見て居た人が居た。


そう、この病院唯一の凄腕の女性心理臨床士の人だった…

のちの、私の退院後のカウンセリングに、重要な関わりを持つ人間だ。



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