境界牲人格障害〜BPD〜

退院の日を迎えた私は、病院の外で叫んでいた。


「ペラ男〜!!

ペラペラしてるとクビになるぞ!!」


周りに笑われても構わない。


これが今の私の本心だ。


その足で、岡先生の元に行った。


入院していた病院がすでに連絡していたらしく、私の退院を知っていて、待っていてくれた。


「おかえり。

無事に戻って来てくれて、ありがとうね。」


この先生の言葉は、誰の言葉よりも重みがある。


私は、また岡先生に会えた事の安堵感から泣いてしまった。


そして岡先生は続けたんだ。


「佐藤さん、良く聞いてね?

私は、あなたは、只のうつ病だけじゃないと思うんだ。

入院先でも、ワーカーさん相手に筋の通った事をしなかったからと、怒ったようだね?


もうあの病院には行きたくないと思うけど、私からのお願いです。


聞いてくれるかな?


近場でカウンセリングをやってくれる病院は、やっぱりあそこしか無いんだ。

あなたの病名をハッキリさせる為にも、もう一度、あの病院に通ってくれないかな?

病名が分かった後は、どんな病名でも、私が引き受けます。」


私、うつ病じゃないの??

でも信頼している、岡先生の頼みだ。


私は、通院患者として、あの病院に戻る事にした。



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