境界牲人格障害〜BPD〜

そこには、サッカーの練習をする、長男の姿があった。


こんな偶然って、あるのか?

私は思わず娘に

「お兄、居るよ!」


娘も、目で必死に長男を探していた。


次の瞬間、娘は思いっきり駆け出して、長男の所へ行った。


長男はビックリした様子だった。


当然だろう。


いきなり母親と妹が目の前に居るのだから。


長男は照れ臭そうに娘と話しをしていた。


私は娘が約束していた友達の母親に連絡を入れ、事情を話し、今回は断った。


長男が娘に手を引かれ私の所に来た。


私は長男と話すのが、正直怖かった。


私は嫌われてしまったんだと思っていた。


3人で、ご飯を食べに行く事になった。


私は恐る恐る長男に聞いてみる。


「お母さん、お前を捨てたんじゃないよ?」


「分かってるよ?

俺が転校したくなかったから、お父さんを選んだだけだよ?

お母さんは、お母さんしか居ないよ?

だって、良惠ちゃんはお母さんじゃないから。」


私は嬉しくて泣いてしまった。


私達は、こうして、週末を一緒に過ごす事が多くなった。

長男からしたら、誰にも言えない秘密事を作らせてしまったのだ。


この密かな週末の幸せが、のちの調停で、思わない事態を招く…



.
< 164 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop