紡歌<ツムギウタ>
序章
死した人間の魂は
天と地のいずれかに導かれる。
生前に悪行をした者は地獄逝き
それ以外の者は天へ還る。
……それが自然の理。
しかし、未練を持つものは
現世に留まろうとする。
自分の死を受け入れられないのだ。
彼らは彷徨い、苦しみ……
いずれ悪霊へと姿を変える。
憐れな悪霊を消し去り、
彷徨う霊を天へ導くことが……
神の使いである死神の役目。