『そらそら』詩集
「泥道」
泥だらけの道を

必死に歩く、

泥に足を取られながら

転んで泥だらけでも

靴を脱ぎ捨て、服も脱ぎ捨て、

それでも、必死に歩いた。

疲れたので、ちょっとだけ休んでみた。

ふと振り向いて、今まで歩いた道を振り返った。

そこには、くっきりと、はっきりと、

自分の足跡が残っていた。

泥道にはっきりとついていた。

そして、脱ぎ捨てた靴を見て、笑ってしまった。

隣の整備された道を、自転車に乗って、人が通り過ぎた。振り向く事無く。
< 1 / 12 >

この作品をシェア

pagetop