知らなかった僕の顔
今日も彼女が素早く取り出したものは、化粧ポーチに入った色とりどりのマニキュアだった。


僕は、お風呂あがりの森若ちゃんの、その儀式を見るのが楽しみだった。


タンクトップに短パンで、フローリングの床にペタリと座った森若ちゃんは、化粧ポーチからマニキュアを大事そうに一本一本取り出す。


床に並べられたマニキュア12本と徐光液1本を僕も座って側で眺めている。


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