知らなかった僕の顔
「じゃあ…これは何ていう色なの?」

「ミントグリーン」

「これは?」

「サンドローズ」

「これは?」

「シェルホワイト」


選ぶには名前も重要な要素を持つ気がして、僕は次々にマニキュアを指差して聞いた。


「じゃ、これは?」

「インディゴブルー」


インディゴブルー。


僕は、夏の海を連想させるその深い青のマニキュアを手に取った。



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