知らなかった僕の顔
「今日、長谷川に会ったんだ」

「長谷川くん?元気だった?」

「うん…あいつ、森若ちゃんのこと見掛けたって」

「へぇー、気付かなかったな。どこで?」

「ハマナス通り」

僕に背を向けて着替えていた森若ちゃんの動きが、一瞬止まったような気がした。


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