知らなかった僕の顔
「宮田くーん、ちょっと来てよ」

「何ですか?」


台所を離れ、小走りに矢島さんのもとへ行くと、矢島さんはテレビを指差して言った。


「これ、あの時の俺だよ」


画面には、びっしりと汗をかいたピッチャーの顔がアップで映し出されている。


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